キリストに捧げられたクリスマス・プレゼント
2012.2.16祈りの秘訣
2012.2.161977年11月15日の夕刻、新潟市の中学校から帰宅する途中で拉致された横田めぐみさん。大掛かりな捜索も虚しく、生死不明のまま27年も過ぎました。何の理由もなく、夢多き青春を摘み取られ、暗黒の世界へ囚われて行った子供たちのことを考えると、痛みと共に、憤りを覚えます。
周知のように、めぐみさんのお母さんでいらっしゃる横田早紀江さんは、敬虔なクリスチャンです。定期的に早紀江さんと祈りの時を持っている知り合いの牧師の話によると、彼女は口癖のように、「私には使命がある」とおっしゃるそうです。また、度々、旧約聖書のエステル記のみことばを引用されるということです。
「もし、あなたがこのような時に沈黙を守るなら、別の所から、助けと救いがユダヤ人のために起ころう。しかしあなたも、あなたの父の家も滅びよう。あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない」(4章14節)。
これは、紀元前480年頃、ペルシヤに滞在するユダヤ人が抹殺の危機に瀕した際、エステルに語られた言葉です。その時、ユダヤ人であったエステルは、ペルシヤ王の王妃になっていましたが、自分の民族のことを隠していました。そこで、伯父に当たるモルデカイが、虐殺の陰謀から同胞が救われるように王に懇願してほしい、と訴えた訳です。しかし、この当時、招待されずに王の前に出る者は、容赦なく処刑されました。エステルはその時点で、一カ月間、王に呼ばれていなかったので、モルデカイの訴えに躊躇しましたが、最後に、こう返事しています。
「行って、シュシャンにいるユダヤ人をみな集め、私のために断食してください。三日三晩、食べたり飲んだりしないように。私も、私の侍女たちも、同じように断食をしましょう。たとい法令に背いても私は王のところへまいります。私は、死ななければならないのでしたら、死にます」(4章16節)。
こうして、エステルは断食の後、死を覚悟して、王の前に出ますが、結局、王の好意に預かり、ユダヤ人の命を救うことに成功します。
横田早紀江さんは、『めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる』の著書の中で、二十数年間に及ぶ凄まじい戦いの日々を綴っておられます。また、署名運動や講演活動を通 して、拉致問題に対する意識を高めているだけでなく、北朝鮮にいる人々の救出のために奮闘中です。その情熱は並大抵のものではありません。知り合いの牧師によると、早紀江さんは、「拉致された人々の救出のためなら、死んでも良い」といつもおっしゃっているそうです。毎日のようにテレビに映るその姿は、まさにエステル王妃の姿です。
横田早紀江さんほど壮絶な人生ではないかも知れませんが、私たちの人生も、神が計画されたドラマです。その檜木舞台で、あなたはどのような役を演じていますか。そのパートに命をかけていますか。「何々のためなら、死んでも良い」という信念、あるいは生き甲斐を持つなら、あなたも横田早紀江さんのように、輝く人になるはずです。
「神様、あなたは私の人生のために、どのようなご計画をお持ちでしょうか。どうぞ、私の人生において、あなたのみこころがなりますように」と祈ってみませんか。きっと今日から、あなたの生き方も変わるでしょう。