エホバの証人の離婚裁判、夫に軍配
2012.2.16エホバの証人の地域大会でデモ行進
2012.2.16教会に通っているクリスチャンに働きかけて、「真の弟子ではない」との理由で再洗礼に導き、急成長を遂げた『東京キリストの教会』。10数年で1,000人を越える群れに膨れ上がったこのグループは、アメリカの『ボストン・ムーブメント』(創立者:キップ・マッキーン氏が)にルーツを持っています。際立った特徴として、極端なディサイプルシップ(弟子訓練)があります。一人一人の会員が上司役を務める「弟子養成者」(「ディサイプラー」と呼ばれる)に報告・連絡・相談することが義務づけられるシステムです。教会生活ばかりか、日常のあらゆることに至るまで、「ディサイプラー」が決めることになっており、服従しない場合は、「あなたは我がままで、高慢だ」と非難されます。また、教会を離れようとする人がいると、「地獄に落ちる」と脅されることもありしたが、2001年の11月に、創立者のマッキーン氏が「私のリーダーシップのあり方に問題があった」と教会を辞任し、2003年の3月に、長老一同の名前でおわびの手紙が発表されました。更に、5月9日号の『クリスチャン新聞』によると、日本の組織内にも、教会のリーダーたちの中で悔い改めが起こり、大幅な軌道修正が行われつつあるそうです。ピラミッド型の上下関係で管理されていた「弟子訓練システム」が廃止され、「唯一教会」(「この教会に属さなければ救われない」)という発想も改められ、主流のキリスト教会の牧師から神学の基礎的な学びがなされている、ということです。このようなカルト化した教会の悔い改めは極めて珍しいもので、歓迎されるべきものですが、問題がすべて、解決されているとまでは言えないようです。問題の一つは、代々木八幡キリストの教会の財産の問題です。この教会は元々、単立の教会で、正統派のキリスト教会として存在していましたが、10数年前に、マッキーン氏が日本での活動を開始した際に、「礼拝以外の時間に集会を開きたいから、6カ月だけ教会を使わせてください」と教会に頼み込み、それが了解されました。ところが、6カ月後に、巧妙な政治的手段によって、マッキーン氏が古いメンバーを追い出した後、総会を開き、教会の土 地や建物をボストン・ムーブメントのもにしてしまったのです。その法的責任はどうなるのでしょうか。もう一つの問題点は、教会の律法主義、権威主義によって傷ついた信者たちのフォローアップです。精神病が発生し、未だに病人に通 っている人々が多い中で、どのような対応がなされるかが注目されています。