先月、ランダル・ウォーターズ氏(元ものみの塔本部奉仕者)のウェブ・サイト(freeminds.org)に、ネストル・クイーラン氏とのインタビューの映像が公開されました。クイーラン氏は1961年にエホバの証人として洗礼を受け、1967年から1977年にかけて、スペインで宣教師として働きました。その伝道活動の中で、当時のスペイン政権に迫害され、投獄されることも2回ありました。ものみの塔協会から、その功績が認められ、地域監督に任命され、やがて1977年にニューヨークにある本部に招かれ、3年間、『新世界訳聖書』のスペイン語版の翻訳に携わることになりました。しかし、クイーラン氏が本部で目にしたものが、彼に大きな衝撃を与えました。働いている人たちの中に、怒りや悲しみを抱えている人、極度のストレスや恐怖の中で生活している人が余りにも多かったのです。彼は毎日のように、苦しんでいる人々の相談役を引き受けることになりましたが、その時、彼が考えたことは、「ここには、神のみわざは現れていない」ということです。そのことについて、当時、統治体の成員の一人だったレイモンド・フランズ氏に打ち明けました。フランズ氏も同じような疑問を持っていたことを知ると、「私はなぜ、ここにいるのか」と真剣に考えるようになり、1980年にベテル本部を去ります。クイーラン氏は近々、自分の体験をまとめた本を、スペイン語と英語で出版する予定です