世界中に6億人もの使用者がいるとされる「フェイスブック」。インターネット上のソーシャル・ネットワーク・システムとして、人々が自分の近況を知らせたり、友達と対話をしたりしていますが、エホバの証人の登録者数も急増しているようです。また、ベテル本部の元長老ランダル・ウォーターズ氏の話によると、フェイスブックなどで仲間と本音の話し合いをするエホバの証人も多く、その中に組織への疑問を深めたり、離脱の決意を固めたりする人も増えている、ということです。エホバの証人は、自分の属する会衆の「兄弟姉妹」とは、なかなか心の悩みや疑問を打ち明けることができず、「模範的な証人」を演技することがよくあります。また、長老への通報を恐れて、組織に対する不満を漏らすことなどできませんが、インターネットでは、全く違う会衆の人間との交流が可能になります。そこで、「本音のトーク」が繰り広げられて、組織がおかしいと感じているのは自分だけではない、と確認できるのです。ものみの塔協会の上層部にとっては、このインターネット上の信者同士の交流がかなりの脅威になっていると、ウォーターズ氏は指摘します。組織の信者に対するコントロールが弱くなるからです。この問題に関して、組織がどれほどヒステリックになっているか、7月15日号の『ものみの塔誌』の記事がよく表しています。他人のブロッグを見たり、書き込みしたりしないようにと、証人たちに警告しています。ものみの塔協会における情報統制が、いよいよ厳しくなった訳ですが、組織を守ろうとする余り、逆に組織のカルト性を自ら暴露している、と言わざるを得ないでしょう。