公安審査委員会は1月22日、オウム真理教(アレフ、ひかりの輪など三団体に分派)に対して、団体規制法に基づく観察処分の期間(三年)を更新すると発表しました。処分の更新は六回目となります。オウム真理教をめぐっては、最高裁が1月18日付で元信者の高橋克也被告の上告を退ける決定をし、無期限懲役判決が確定する見通し。これで教団をめぐる刑事裁判が事実上すべて終結し、教祖の麻原彰晃などの死刑囚らの死刑執行が現実味を帯びています。公安審は観察処分の更新決定理由を「三団体とも麻原死刑囚の説く教義が存立・運営の基盤となっており、現在でも無差別大量殺人に及ぶ危険性がある」などとしています。決定を受け、三団体は2月1日から2021年1月末まで、構成員の名前などを公安調査庁に報告するよう義務付けられ、公安調査官は施設に立ち入り検査ができることになります。ちなみに、公安調査庁によると、三団体の信者は国内に約1650人、ロシアに約460人おり、拠点は国内に34施設ある、ということです。