ロシアの最高裁によって、エホバの証人の活動を禁止する命令が出されて約半年たちますが、徐々に、その禁止令が発布された理由が明らかにされて来ました。ものみの塔協会が「極端なカルト」と判断されて、布教活動が禁止されたのは、まず、その教理の排他性にあるようです。「我々だけが唯一の真のキリスト教である。他の宗教団体はすべて、大いなるバビロンに属しており、ハルマゲドンで滅ぼされる」という当協会の主張は、ロシア正教会の存在を否定するものと共に、国民の間に分裂の種を蒔くものと見なされました。更に、投票、国歌斉唱、徴兵等の拒否に関する組織の方針も、プーチン大統領の独裁体制にとっては望ましくない「極論」とされたようです。