「第6回現代宗教研究会」開催
2013.9.2エホバの証人の長老に対する民事裁判発生
2013.12.202002年5月にアメリカNBC放送局のドキュメンタリー番組『デートライン』の中で、ものみの塔聖書冊子協会における性的虐待の実態について証言したバーバラ―・アンダーソン氏。当時、現役エホバの証人として、またベテル本部の元奉仕者として暴露した事実は、多くの人々に衝撃を与えました。特に、ベテルにおいて信者の個人データーを扱う仕事の中で、児童に対して性的虐待をしている信者が2万人もいる事実を突き止めたという話は、大きな波紋を呼びました。被害者たちに、組織を法的に訴える勇気を与えたとも言われていますが、アンダーソン氏はこの度、『デートライン』に出演するようになった経緯や、その後のことについてまとめて、インターネットに掲載しました。その記事によると、アンダーソン氏は1954年(14歳の時)にエホバの証人となり、アメリカ各地で特別開拓者として伝道する中で、80人もの人々をものみの塔に導いています。その実績が評価されて、1982年から10年間、ブルックリンにあるベテル本部で奉仕をすることになりました。執筆部門で『エホバの証人 神の王国をふれ告げる人々』のための研究も任せられて、統治体のメンバーたちと直に接する機会も多くありましたが、組織内で起こっている児童への性的虐待の噂を最初に聞いたのは、1984年のことでした。その時、ごく限られた特殊なケースだと思っていましたが、翌年の1月22日号(日本語版は4月22日号)の『目ざめよ!』誌において、性的虐待の予防に関する記事が載りました。(ちなみに、当局者に通報するようにとの指示は一切ありません。)更に、1991年10月8日号の『目ざめよ!』誌にも、被害者のための具体的なアドバイスを含んだ記事が出ました。そのアドバイスの中に、「資格のある医師やカウンセラー、さらには精神衛生の専門家に助けを求めること」も入っていますが、この記事に対して数千件の電話や手紙による問い合わせが組織に殺到しました。当協会の歴史上、最も反響の大きい記事となりました。また、その記事を読んで、専門的な助けを求める信者も非常に多くなったということですが、不思議に思ったアンダーソン氏は、本部に報告されている加害者の正確な数を調べ始めて、最終的に2万人以上もいるということが分かったのです。そこで危機感を持つようになり、事態の改善のために本部内で指導的立場にある人たちに対して働きかけるようになります。しかし、その努力は実らず、やがて『デートライン』の番組に出ることを決意する訳ですが、ドキュメンタリーが放映される1週間前に、「審理委員会」が開かれて、でっちあげの罪を着せられ、排斥されます。それ以降、一人息子との交際を一方的に断たれています。孫にも会わせてもらえません。組織の元仲間から「イスカリオテのユダ」と呼ばれています。しかし、それにもかかわらず、アンダーソン氏の、被害者を助けてあげたいという強い思いは変わっていません。現在、元長老で「サイレント・ラムズ」という団体の創始者であるビル・ボーエン氏と共に被害者支援活動を続けています。