ニューヨークのブルックリンにある、ものみの塔協会の本部において、大幅な人員削減が始まった模様です。何千人ものベテランのスタッフが組織から、「自主的退職」を強く求められています。中には、40年以上、本部で働いてきた60代の人々もいます。彼らは今まで、ごくわずかな報酬しか与えられていなかったとはいえ、住む部屋や食事等を提供されていたので、生活するうえで不自由なことはありませんでしたが、ベテルを離れるとなると、生計を立てることは極めて困難になります。組織からの退職金も出ないし、年金も払っていません。世間での再就職もほとんど不可能でしょう。「他の国の支部で働くか、開拓奉仕をする道もある」と組織から提案されていますが、組織の対応に納得しない人々がかなりいるようです。彼らの不満が募って、「外部に漏らしてはならない」と言われていた内部情報が一気に世に出回るようになる可能性もあります。今回の動きは、「資金節約のため」との情報もありますが、どういう訳か、2006年7月1日号の『ものみの塔』誌と、7月号の『目ざめよ!』誌にも、若い信者たちをターゲットにした記事が載っています。その中で、ベテル奉仕への道に進むように、強い圧力をかけています。ですから、今回の「リストラ事件」は、年配のベテル奉仕者の老後の責任を免れ、本部の若返りを図るための作戦ではないか、という見方もあります。