私は以前、モルモン教会でバプテスマを受けましたが、その後、先生の書かれた『モルモン教とキリスト教』という本をたまたま通りがかりに入ったキリスト教書店で見つけました。私は最初、その本を買おうかどうか迷いましたが、「祈りながらよく用心して読めば、惑わされることはない。いったいどんなふざけたことを書いているか批判してやろう」と思い、買うに至ったわけですが、誤っていたのは、実はウッド先生の本ではなく、私のほうであることに気づきました。以下、私の意見を述べたいと思います。
まず、彼らは自分たちの教会こそが真のキリスト教であると言います。またその理由の一つとして、会員たちが皆いい人たちである、また非常に親切であると言います。しかしこれは大きな間違いです。どんなものを見ても、見かけだけで判断するのは人間の悪いくせです。特に宗教の場合、外見がどんなに立派に見えても、「見かけだおし」という場合があるのです。「あなたがたは、実によって彼らを見分けることができるのです」(マタイ七・二十)。モルモン教会の実を調べれば、ジョセフ・スミスの教義が正しいか、あるいは間違っているか、すぐに見分けることができます。話をもとに戻しますと、彼らは人の愛をもって神の愛のように思わせる、つまり人が親切なのは、すなわち神の愛であると、大きなトリックを使っているのです。「似て非なる」という言葉がありますが、まさしくぴったりではないでしょうか。彼らは自分たちの愛をもって神の愛とする、つまり神を無視しているわけです。これでもキリスト教と言えるでしょうか。・・・・今まで色々と書いてきましたが、最後にいくつかのお願いがあります。
一つは、これ以上、間違った教えにひっかる人をなくすために、一般の人にも分かりやすい本を書いていただきたいのです。これまで異端に関するすぐれた本が出ていますが、クリスチャン以外の人が読んでも分かりにくいのが大半です。是非、このような人のために、分かりやすく、一度読んだだけで間違いに気づく内容で、しかも、正統キリスト教の入門を合わせた本を書いていただきたいのです。また、これらの本を出版社の方に是非、一般 書店に置いていただけるように手配していただきたいのです。こうすれば、これ以上、異端に走る人はなくなると思います。今日では、真理を求める人が大勢おられます。それらの人に、キリスト教のすばらしさを紹介すべきだと私は思います。
二つ目に、キリスト教会を紹介していただきたいのです。私はモルモン教会の律法主義的な生活をしていましたから、すぐに入信するかどうかは分かりませんが、一度、正統キリスト教の福音を学んでみたいのです。 最後に、モルモン教に私の友人が大勢います。どうか、彼らを救い出す方法を教えていただきたいのです。 どうか、これからも真の伝道を続けていただくよう期待いたします。
2週間後の手紙:
お手紙ありがとうございました。また教会を紹介していただいてありがとうございました。今日、教会の集会へ行って来ました。みな良い人たちばかりで、何よりも神の愛を実感している人たちだと思いました。ぜひこの神の愛をモルモン教会の人たちにも伝えたいと思っています。
『わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれひとり父のみもとに来ることはありません。』(ヨハネ14・6)
『この方以外には、だれによっても救いはありません。世界中でこの御名のほかには、私たちが救われるべき名としては、どのような名も人間に与えられていないからです。』(使徒4・12)。
まことに救いは明白です。この聖句を読むたびに、モルモン教から救い出されたことに感謝します。また正統キリスト教に出会ったことも感謝します。・・・私にとってモルモン教の友人は大きな問題となります。そのためにも、教会へ行って、正しい聖書と神の愛を学びたいと思います。そして、先生のアドバイスして下さった方法で、いつかきっと、(この私が救い出されたように)救い出したいと思います。