『目ざめよ!』誌に出た輸血拒否の矛盾
2012.2.16カルト予防小冊子、中国に上陸
2012.2.162006年11月の『わたしたちの王国宣教』と共にエホバの証人に配られた『保存版:血液分画、および自己血の関係する医療処置をどうみなしますか』という文書によると、ものみの塔は輸血に関する重大な方針転換を試みたようです。自己血の関係する医療処置は、「個人的に決定すべきものだ」ということになりました。今までは、「体外循環が中断されないから」との理由で人工心肺や透析等の装置の使用だけを認めて(『目ざめよ!』1982年12月8日号、23頁)、それ以外に、血が体から出た場合、「地面に注ぐべき」としていました。しかし、今度の新しい文書には、こうあります。「自分の血の幾らかが体外に迂回され、その流れが一時的に中断するとしても、その血液は依然として自分の体の一部であり、『地面に注ぎ出す』必要はないとみなすことを自分の良心は許すだろうか。(申12:23,24)医療処置の最中に、自己血が幾らか取り出され、調整が加えられ、再び体内に戻される場合、聖書によって訓練された自分の良心はとがめを感じるだろうか」(4頁)。ものみの塔特有の表現ですが、要するに、自己血を用いる、次の医療上の手法が認められたことになります。セル・サルベージ(血液回収)、血液希釈、ブラッドパッチ(硬膜外自家血注入法)、血液アフェレーシス、標識、自己血の血小板ゲルです。自分の血液の貯蔵は依然として、非とされているため、組織が自家血による輸血を完全に認めた訳ではありませんが、一歩、近づいたと言えます。輸血拒否によって家族を失った人々から訴訟を起こされることを恐れて、組織は慎重になっているのでしょうが、一日も早く、輸血拒否の解禁を望んでなりません。