『カルト宗教と健全な信仰』セミナー開催
2012.2.16統一協会の「合同結婚」で日本人女性6,000人渡韓
2012.2.16去る10月22日に、『第11回エホバの証人被害者全国集会』が札幌市で開催されました。エホバの証人の問題を明らかにすることと、被害者は一人ではないことを知っていただくために開かれている同集会は、今回の主講師として、マインド・コントロール研究所所長パスカル・ズィヴィー氏を迎えました。ズィヴィー氏は、『救出カウンセリングと不適切な介入』をテーマに、健全なカウンセリングと悪質なディプログラミング(逆洗脳)との区別を明らかにしました。「ディプログラミングの場合、家族はカルトに入っている本人を騙して、無理矢理にカウンセラーに会わせる。脱会させるためであれば、乱暴な方法も辞さない。そこで、本人は大きなトラウマ(傷)を受けてしまうため、社会復帰が難しい」とズィヴィー氏は指摘します。それに対して、正しい救出カウンセリングは、本人への説得が始まる前から、家族の入念な準備を促すものです。カルトとは何か、マインド・コントロールとは何か、本人は何を信じているか、どんな動機で入信したか、今どんな心理状態にあるか等の情報を集めて、家族が十分な勉強をするように指導します。更に、家族の中に、直すべき問題がないかどうかを反省させます。最後に、ズィヴィー氏は、救出後のリハビリの必要性を説明すると共に、カウンセラーは決してキリスト教への改心を強要すべきではないことを強調しました。ズィヴィー氏に続いて、二人の元エホバの証人2世の体験談がありました。「小さい時から無理矢理に集会に連れて行かれたが、その集会が大嫌いで、つまらなかった。しかし、反抗すると懲らしめられる(泣き止むまで叩かれる)。それはただ身体的な虐待だけでなく、精神的な虐待でもあった。結局、親の前では模範的なエホバの証人を演技していたが、学校ではエホバの証人であることを隠して、二重生活を送っていた。」様々な話によって、2世の苦闘が浮き彫りにされました。また、脱会後に2世が抱える独特の悩みも明かされました。1世の場合は、組織を離れても、入信する前の元の自分に戻ることができますが、2世は「元の自分」がいないために、アイデンティティーの問題で苦しみます。自分がどんな人間なのか、どんな才能を持っているか、どんな考えをもって生活すれば良いか等の回答を見つけるのに、相当な時間が必要です。また、1世は家族の支えが得られますが、2世は「背教者」、「裏切り者」、「サタン」と見なされて、家族から断絶されます。元エホバの証人、被害者家族、牧師や一般の信徒など、40人ほどの参加者は、エホバの証人問題の深刻さ、及び、複雑さについて改めて認識させられたのでした。